2.熊谷リベンジ
麻雀をぶち続け限界を感じた4徹(4日間の徹マン)。
その後行くサウナでかく汗は、麻雀をぶったあとの高揚を抑えるのにちょうどよく、身も心も落ち着かせる。そして冷えた中生を飲み干し、仮眠室で爆睡をかます。心身ともに癒される。これが徹マン明けの王道だ。
俺はいつ頃からこんな生活になったのか定かではない。が、麻雀ぶちとして憧れていた生活である。
さて今日も俺はここ熊谷にて残った金を握り締め、あの店に再挑戦。金を減らしたままこの街をあとにするわけにはいかない。少なくなった軍資金だが、気合を入れればどうにかなるだろう。
さっそくお店に入る。始まりの卓に案内されて配牌を見る。赤が一枚、中張牌(チュンチャンパイ=真ん中の牌)であふれた手牌に「メンバーさん、悪いね」と口にする。
手なりのテンパイが4巡目に入り、しかも3メンチャン。これは迷わず先制リーチだ。ダマだと打たれてしまう可能性があり、オールができなくなるからだ。打点に関わらず、多メン待ちなら出アガリは極力避けたい。ご祝儀を引くオール麻雀は俺の基本で、見逃しも辞さず。これがトップが取れなくても軍資金の減らない方法か。
「よっしゃ〜ツモ! ウラ1で2枚オール」
上々の出足だ。次局も軽い手が入る。3巡目にポンしてテンパイ。
「またまたツモ! ゴミ(300・500)の1枚オール」
どうやら絶好調のようだ。カゴにカードと青札(※千円札)があふれんばかりになった。この間がうそのようだ。ただ黒札(※一万円札)がないのは寂しい限り。だが今日はそろそろここら辺でやめておこうかとラス半コールをかける。
カウンターで精算する。取りあえず青札をワシヅカミにポッケに突っ込む、そしてカードだけ両替する、意外にも黒札が7枚になる。
どうやら熊谷ともおさらば出来そうだ。地場の酒にうまい肴をつまみに、最後の晩餐と洒落込むか……。明日の事は、明日決めよう。