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兄である最高位戦の竹中誠プロ、弟の日本プロ麻雀協会の竹中慎プロ、史上初の双子で麻雀プロになるというレアケースの麻雀プロ・竹中兄弟。まだまだ世間では知名度は低いが、麻雀界ではちょっとした有名人だ。
その竹中兄弟が主催する麻雀プロの有志による大会が開催された。その名も「TwinCup」。
竹中兄弟は二人とも麻雀プロの間では人望も厚く、他のプロからの信頼も厚い。そんな竹中兄弟の主催大会とあって、一般、麻雀プロ団体という様々な枠を超えて、有志によるミニ大会ながらなんと60名あまりの参加者が集まる大会となった。若手プロの熱意の高さもさることながら、兄が最高位戦、弟がプロ協会という別々の団体に所属しているということもあり、二人合わせた顔の広さはなかなかのもの。竹中兄弟の人徳と交友範囲の広さが生んだ大会だろう。
ここではTwin cup決勝戦の模様を、自身も出場していた最高位戦日本プロ麻雀協会・佐藤聖誠プロのレポートで3回にわたって紹介する。若手麻雀プロの親睦も兼ねた大会ながら、だれも負けるつもりでは出ていない。プロの意地がぶつかるこの大会で優勝の栄誉に輝くのはいったい…。

一発裏ドラ有り、30000点持ち30000点返し、順位ウマ10-30のいわゆる最高位戦ルール。足切りを含めた本戦5回戦のポイントを持ち越し、本戦上位四名による半荘一回戦。
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2007年7月15日。
「巨大台風関東に直撃」
その予報どおりの暴風雨の中、
60数名による戦いを勝ち抜いた四人の麻雀打ちがこの卓へと集った。

初回大会とはいえ、将来を嘱望される若手選手が多く参加するレベルの高い大会となった。
中には最高位戦や協会の若手Aリーガーやタイトルホルダーもいたが、その多くは決勝卓の一歩手前で敗退していった。
麻雀とはそういうゲームだと、言ってしまえば簡単なのかもしれない。
しかし、これからの麻雀界を担っていく新たな力の産声を、確かに私は感じていた。
屋内に居ても感じられる異常なまでの暴風が、それを一層強く、私達に語りかけているようだった。
・藤崎和彦
日本プロ麻雀協会5期前期生。28歳。
雀王戦C1リーグ所属。第6期新人王戦第3位。
今大会の為にわざわざ浜松から出てきてくれた。つい先日行われた新人王戦決勝進出といい、今ノリにノッている若手の一人である。
・堀弘幸
日本プロ麻雀協会5期後期生。24歳。
雀王戦C2リーグ所属。
プロ歴は1年に満たないが、内に秘めた決意は熱く、寡黙な人柄がそれを一層際立たせている。
・佐藤崇
最高位戦日本プロ麻雀協会24期生。28歳。
最高位戦Aリーグ所属。第31期最高位戦新人王。
気さくな人柄からかベテランにも若手にも人望があり、その反面、こと麻雀に関してだけは「何も譲らない!」という程プライドが高い。最高位戦在籍8年目。20代最強の打ち手の一人だろう
・水野真至
最高位戦日本プロ麻雀協会30期前期生。26歳。
最高位戦B2リーグ所属。
行動力があり、タフな男である。今大会も仕事と仕事の間を縫っての参戦で、
頑健な印象どおりの、非常に我慢強く重い麻雀を打つ。
ここまでの累積ポイントは、
藤崎 104.5
堀 103.9
佐藤 86.3
水野 75.8
1馬身で20ポイント差のつく最高位戦ルールである。
藤崎、堀、佐藤の優勝条件はそれぞれトップ条件。
水野だけ並びや素点を兼ね備えたトップが必要となる。
 
起家から水野−藤崎−佐藤−堀の並び。
開局早々、堀からリーチが入る。
東1局
7巡目ドラ 北家 堀
            ツモ
場況的には非常に優秀なカン だが、 は既に2枚飛んでいる。
実際リーチを放った時点で山々であり、堀の読みはズレていない。
しかし後ろに多くの観戦者を背負い、決勝特有の空気の中で簡単に打てるものではない。
確かに堀は「こういうタイプ」の打ち手ではある。
しかし私の目には「いとも簡単に、あっさりと」打ったリーチのように見えた。
このようなリーチを、堀は1戦前の準決勝でも放っている。
・準決勝a卓
南1局 北家25600点持ちの3着目
9巡目ドラ
            ツモ
が3枚切れ、 が1枚切れ。 が1枚切れ。
ピンズが非常に高かった。
堀は8巡目に をツモ切っているが、気持ちはよくわかる。
と が場に顔を見せていない為、 − は厳しいが , 引きは期待できそう。
ピンズは高いが、場況悪くとも − − であれば形の良さでカバーできるからだ。
しかし薄い − を先に引き聴牌が入る。
堀の選択は 切りリーチ。この選択にも躊躇無し。
「少し軽すぎないか?」というのが私が感じた印象だった。
役無しドラ無し場況悪し、形もそこまで良くはない。
しかしこれは気構えから来るものであった。
参加者の多くが若手選手だった今大会。
その中でも堀は、年齢的にも経験的にも若い方であったと思う。
恐らく本戦からの対戦者は皆、この世界の先輩ばかりだっただろう。
多くの人間は気負うものである。
当然堀にも気負いはあっただろう。
しかし堀はそれを「ラフなリーチ」によって解消していたのだ。 決勝戦東1局でのカン リーチはそこまでラフだとは思わないが、
それでもこういったリーチにはリスクが伴う。
堀のリーチに対し、安全に十分形で追いついた藤崎が堀から3900の和了を拾う。
しかし堀にとっては十分だっただろう。
失った3900点以上の「気負い」を解消できたのだから。
文責:佐藤 聖誠(最高位戦日本プロ麻雀協会)
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